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今回、編集部では、コメの流通やニセブランド問題に斬り込むホームページを開設している卸売業者、福岡農産社長の中島良一氏に、都内4軒で購入したコメの真偽を鑑定してもらった。ポイントは「本来の魚沼コシヒカリ、新潟コシヒカリ、あきたこまちの一級品と比べて遜色ない品質かどうか」だ。
その結果が下表。やはり実際に、本来の一級品が持つ品質と実際の表示がかけ離れているコメがあった。2000年4月 日経トレンディ掲載
[掲載内容一部抜粋]2000年の掲載ですので、現状とそぐわない面もあります。
コメ流通やニセ表示の問題に切り込む発言・提言をホームページで展開する、卸経営・中島氏にブランド米の検査を依頼
その結果やはり実際に、本来の一級品が持つ品質と実際の表示がかけ離れているコメがあった。
「特に劣る内容」と中島氏が指摘するのが、酒販系DSで購入した3580円の魚沼コシ。決して安い値段ではないが、「新潟コシよりも悪い内容なばかりか、大手スーパーで買った1980円のあきたこまちにも劣る」。DSで買い得どころか、かえって割高なコメをつかまされたわけだ。
一方、同じく「疑わしいコメ」でも、別の総合DSで購入した魚沼コシ、あきたこまち(各表の4番目に掲載の品)は「表示内容が一致してないのは問題だが、値段なりのコメを入れており、味自体は必ずしも悪くない」。
安いと見せかけて結局はニセ物の魚沼コシを買うくらいなら「売価がもともと低い新潟コシやあきたこまちで確実に本物を選ぶ方が賢い」と中島氏は言う。「それならば2000円~3000円で出所の明らかな品を発見しやすい。もし本物の魚沼コシがほしいなら、瞬間的なバーゲン品以外では3000円台後半の出費を惜しまないことだ」。
コメの原価から小売価格を割り出せば、5kg 2000円台の魚沼コシは一部例外を除くと非現実的。少しでも安いコメを売るには、認証マークにこだわらず、計画外の未検査米をうまく仕入れる必要があり、DSの多くは未検査米を使った業者の商品を扱っている。
「本来は検査を受けていないコメは品種表示できないはずが、食糧庁が厳格に監視せず、こうなった」と中島氏。
未検査米の品質はまさにケースバイケース。あとは、卸業者が安く仕入れた未検査米に、どういう表示をつけて卸すかというモラルの問題である。